周囲の人が読んでいたので、夏目漱石「こころ」を読む。若い頃ではなくて、今に読んでよかったと思う。以前なら、無闇に感化されて終わっただけだったかもしれない。色々と考えさせられるし、子供ができれば、読ませたい本の一つである。
「先生」の孤独や倫理観に感じるところはある。が、自分に価値を見出さない人が、どうして自分の推論(論理)を貫き通せることがあろうか。あれだけ自己否定をしながら、どうして自分の思考を信じていられるのか不思議といえば不思議である。まぁ、人間はそういうものかもしれないけど。