今日は山頭火の命日らしい。
「うしろすがたのしぐれてゆくか」
僕はこの歌が好きだ。どういう経緯で詠まれたかは知らないけれど、自嘲の歌とのこと。この“うしろすがた”は本人のことのようだ。自分で自分を観る姿が後姿でしかなく、それが時雨の中に消えていく感じかしら。
自分のことなのに、自分でどうしようもない。思うに任せない自分を受け入れているようで、自分のことだからこそ割り切れないもどかしさが悲しい。